マトリックスエキスの主成分である「間葉系幹細胞培養上清」。
読み方は「かんようけい かんさいぼう ばいようじょうせい」です。
マトリックスエキスが入っている青い瓶や、外装のアルミパウチに記載されている成分表示名は「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」となっています。
一体これらは何なのか?
何だかすごそうだけど、具体的にどんなものでどんな働きをするのか?
深く理解するには医学的な専門知識が必要で、素人の私には難しい部分が多いのですが、それでも少しずつ、何とな〜くわかってきたので、ここからは私のチャレンジ!
できるだけわかりやすく皆さんにお伝えしてみたいと思います。
①「幹細胞」とは?
幹細胞は再生医療の主役であり、再生医療に不可欠なものとされてきました。
「再生医療」と聞くと、まず思い出すのが山中伸弥教授がノーベル賞を受賞したiPS細胞かもしれません。
私たちの体は、受精卵という1個の細胞が分裂して、全身のあらゆる細胞に変わることで形づくられています。
その受精卵のように、何にでも変身できる細胞を人工的に作り出したのがiPS細胞です。
体の細胞が傷ついた際、iPS細胞を人工的に変身させて移植し、体を再生させる研究が進んでいます。
このiPS細胞と同じような変身能力を持つ細胞が人体にも存在しています。
それが、受精卵から様々な細胞に変わる途中段階の「幹細胞」と呼ばれる細胞です。
幹細胞は、体内に存在するあらゆる細胞に変身できるので、再生医療のカギと言われているのです。
②「間葉系幹細胞」とは?
幹細胞の一つ、間葉系幹細胞は、脂肪・筋肉・皮膚・血管・神経・心臓・骨などの細胞に変身できる能力を持っています。
私たちの体に備わった間葉系幹細胞は、弱った神経細胞を活性化させ、壊れた神経細胞を修復し、新しい神経細胞へ変身するという働きがあり、自己治癒力を呼び覚ますような特別な細胞だと考えられています。
③「培養上清」とは?
「培養上清」は、幹細胞を培養したときにできる上澄み液のことです。
上澄み液ですが、100種類以上もの生理活性物質が含まれていることがわかっています。
生理活性物質には、私たちの生命活動をうまく調節し、健康な体をつくる働きがあります。
従来、研究者たちの間では「再生医療・体の組織再生には幹細胞そのものが必要不可欠だ」と考えられてきました。
しかし、名古屋大学名誉教授 上田実 先生の研究グループが様々な実証実験を経て「幹細胞ではなく、その培養上清だけでも再生医療が可能である」「幹細胞移植は必要ない」との結論に辿り着いたのです。
培養上清が様々な病気(「難病」と言われているものも含めて)の治療に有効であることや、幹細胞移植に比べて多くのメリットがあることなどが注目され、再生医療への期待が高まっています。
参考:上田実(2019)『驚異の再生医療〜培養上清とは何か〜』扶桑社
NHKスペシャル 寝たきりからの復活〜密着!驚異の「再生医療」〜
マトリックスエキス 間葉系幹細胞培養上清とは?②